木島桜谷

このしまおうこく 1877~1938


【作者略歴】

日本画家。京都生。名は文治郎。
京都市立商業学校を中退、19歳で今尾景年に入門、桜谷という画号を得た。
明治32年には宮内省買上げ、明治40年の第一回文展では二等賞を得、以後続けて受賞、のち審査員となる。京都市立美術工芸学校教諭、京都市立絵画専門学校教授を歴任。
円山四条派の画風に独自の工夫を加え、主題を選ばず、わかりやすい表現を心掛けて人気を博す。その作品からは対象への深い愛情が感じられ、その細やかさが人間関係の軋轢に耐えられなかった原因でもあった。その晩年は画壇を離れ、晴耕雨読の生活を送り、アトリエは櫻谷文庫として現在も公開されている。

2017年  展覧会チラシ

朧月桜花(東京国立博物館蔵)

寒月 六曲一双屏風(京都市美術館蔵)