寒山拾得

かんざんじっとく


寒山と拾得は、唐の憲宗時代の道士といわれています。拾得は初め、天台山国清寺の高僧である豊干禅師に拾われたのでこの名があり、また寒山は付近の寒巖に住んでいたのでこう呼ばれます。寒山は国清寺に来ては、拾得から残飯を貰ったり遊んだりしていました。

寒山は文殊菩薩の権化、拾得は普賢菩薩の化身とも言われます。

 この二人が遊んでいるところを描く寒山拾得図は多くの作品が残っています。 しかし本当に気持ち良く、楽しんでいるところを描けないと、真の寒山拾得図にはならないと言われます。豊干禅師を加えて三幅対としたり、豊干禅師と虎も加えて四睡図としたりします(豊干禅師の項もご覧下さい)。 

          

伝顔輝 「寒山拾得」重要文化財 (東京国立博物館所蔵作品)